元素周期表

アムドライバー


化学の試験では避けて通れない元素の周期表を立体にした商品が、人気を呼んでいる。平面だと不連続だった周期表がひと続きになり、元素が化合物になったときの性質も分かりやすい。考案した京都大大学院理学研究科の前野悦輝教授(低温物理学)は「周期表の地球儀」と呼んでいる。
理科や化学の教科書に載ってる元素周期表の立体物の話。商品*1として販売されているものが人気で2000個ほど売れたという。物自体は無償配布*2もされている。
周期表の立体化というものが初というものでないのは配布サイトにある説明にも書かれているのだが、この中にちょいと見覚えのあるものが。
仮説社の立体周期表である。これは、80年代初頭からたのしい授業という雑誌の中で、元素の周期表を平面図より分かりやすい形で、たのしく学べる方法、として出てきた。よくある平面図は見せるには楽だが、その周期性が分かりずらく、かといって、教材として立体化したものがあっても、手元に置くわけにいかないということから、鉛筆立てとして机に置けるので、目的性・実用性があるので作って楽しむことができ、暇なときに手にとって理解も進むということで出来上がった。概要はものづくりハンドブックに掲載されているはずだが、あいにく実家に置いてきてしまってる。もちろん、それ以前にも立体化のアプローチは周期表の試行錯誤と共に様々あるのだが、鉛筆立てというアイデアがなかなか秀逸だった。
たのしい授業で取り上げられていたものに、スチロール球でつくる一億倍の分子模型とか30億分の一の太陽・地球・月モデルとか科学的知識を体感するアプローチなどがあって、これがかなり楽しい。分子を一億倍にすると手のひらに載せられる数センチサイズになり、人間を一億倍にすると頭が地球サイズになる。太陽系を30億分の一にすると地球と月の距離は10センチ程度で太陽は50メートル先の校庭の端になり、日食を再現できる。この両者のスケール感には感動してしまったのだ。