鉄人28号 #26(最終回)

結局、銃も、鉄人も、それはただの道具に過ぎない。兵器となるかどうかは使う人次第でしかないのだ。
勝利のための欲望を捨てて戦争に敗れ、再起をするでなく、他の国に蹂躙され、状況に流される日本という国に失望してしまったビッグファイア。それでも日本という国を捨てられず日本に固執してきた彼は、ならば日本に終わりの時をとも。
複数のオックスの回路を繋いだことにより、オックスは制御を超え、もともと生きる意志の無い存在だったものたちは、自身の過去の経験、記憶だけを無限にリピートする未来の無い存在になってしまった。
バギウムの動力を全開にした鉄人は放出される膨大なエネルギーでその身を赤化させながら、群がるオックスをちぎっては投げちぎっては投げ、まさに最強ロボ。黒部に置かれた溶鉱炉が破壊され、流れ出した銑鉄にオックスたちが溶け、そして崩れ落ちる溶鉱炉を支えた鉄人も溶け。この事件を契機に日本、そして世界に姿を見せたロボットたちは全て消え、黒部の水底に沈む鉄人だったかたまりはえいえんの眠りにつき、鉄人を見送った正太郎はただ人となり市井に消え、やがて黒部の力を得た日本は高度成長を迎える。