宇宙開発

ちっと人工衛星リスト更新。今まで『以後〜等』で省略してた日本の企業が所有する通信・放送衛星をリストアップ。見る人が居るのかどうか怪しいが手元にメモを転がしておくよりはマシだと思うので。
JSATの公式にはN-STAR-aとN-STAR-bがあるけど、これはどこかのタイミングで再編したときにNTTが出資ついでに持っていたものを委託するようになったから。その後、N-STAR-cが上がってこちらはNTTドコモのもの。Horizons/Galaxyはパンナムとの共同。モバHOが自前で衛星持っててなんか意外。BSAT-1はアナログ放送、BSAT-2はデジタル放送。
打ち上げロケットのZenitはSea Launch*1ボーイングが出資し、ウクライナとロシアで作った機体をノルウェー製の洋上射場であげるもの。KOSMOTRAS*2のドニエプル(Dnepr)は廃棄となったICBMの転用で、バイコヌールの地下射場から上げられる。システム的にはプレセツクで上がるEUROCKOT*3のRockotと同じ。両者はベースとなるシステムがSS-18かSS-19かの違いで、直径が3mと2.5mでちょいと違ったり。Zenitは4m径。
これらはここ5〜6年で動き出したロケット企業。設立から改造も含めてこれくらいの期間で行っている。千本に蓄積した技術のおかげもあろうが、どうも日本の企業と違ってフットワークが軽い。いずれも国家プロジェクトや国家レベルの大企業ではなく、ベンチャー企業によるロケット打ち上げ事業である。ベンチャーといっても、そこいらのベンチャーとは規模が違うが。ソ連崩壊のあと、持っている施設と人的資源を使ってロケット打ち上げ事業を興そうということで欧米の資本に働きかけたりして成立した。他にもロケットベンチャーが各所で興っている。国内でやることだけにこだわってると出遅れちゃうよ。
日本ではH2Aを使うロケットシステムと、開発中のGXロケットを使うギャラクシーエクスプレスの二社。GXはロシアからも調達をするが、自主技術が多そうなのが難点なのか、なかなか成果が見えてこない。初号機は来年06年の予定らしい。
ロケットシステムの公式ページ*4ではMTSAT-1Rの打ち上げに向けた作業状態の写真がちょくちょく上がっているので要チェック。打ち上げは一ヵ月後。
CubeSatは、今年は東大の二基目と日大のものがあるようす。他にもあるのかどうかちょっと分からなかった。まいど1号は打ち上げてなにをするのかと言われていたが、たんに打ち上げるだけでなく、将来的な展開まで含めた構想が打ち出されるようになった。とりあえず雷・雷雲観測として、分かりやすい機能を打ち出して動き出してるが、予定図を見るとパネキットみたいなものが。これだと、電源容量とかに余裕があれば機器を追加で載せられるから、人工衛星を試したいという企画を募ることもできそうで、おもしろいかもしれない。