「オタ」「きもい」──スタッフのブログ発言、企業を巻き込む騒動に
アルバイトスタッフがブログに書き込んだ無配慮な発言に対し、企業が謝罪に追い込まれるケースが起きた。ブログは手軽なツールとして普及したが、企業の信頼を揺るがす“筆禍”をも起こしかねない。
ニュースとして取り上げられるとは思ってもみなかった。先週出たネイサンズの対応にも驚いたのだけど、最終的な報告がでたようだ。

ネイサンズのお客様へ
いつもネイサンズホットドッグをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
さて、先日、お客様を不愉快にさせてしまいました、「コミックマーケット」に出店したネイサンズ移動店舗内スタッフによるブログ上の発言につきまして、以下の見解をお伝えしたく、ご一読いただければ幸いです。
「人種の坩堝」ニューヨークから来たネイサンズは、様々な国籍・価値観をお持ちのお客様に長年愛され続けています。
その企業体質は当然わが国におきましても継承されるべきものであり、私共、株式会社ネイサンズフランチャイジーオブジャパンも日々努力しております。
従いまして、今回の件につきましてはきわめて遺憾であります。
コミックマーケット」をはじめとし、各地で行われる様々なイベントへ積極的に参加させていただいている現状、それぞれのご当地、お客様に歓迎されている現状を省みますと、いかんともしがたい胸中です。
調査の結果、本件は当社ブランドを使用する「フランチャイズ」企業が独自に雇用したアルバイトの極めて不適切な表現が引き起こした事態であり、当社の企業コンプライアンスとは正反対の内容です。
また、当該ブログにつきましては、当社との関わりはまったくございません。
しかしながら、「フランチャイズ」企業を管理・監督する責務をもつ当社といたしましては、本件に類する自体の再発防止に全力を尽くし、お客様から失った「信頼」を取り戻すべく、社員一同、努力いたします。
以上、簡単ではありますが、当社の反省と今後の決意を述べさせていただきました。
2005年8月
株式会社ネイサンズフランチャイジーオブジャパン
代表取締役社長 竹内秀樹
前半はアメリカ的と言える説明ではあるが、後半は企業としては妥当なところ。なんというか、これでもかというほど文句の付けようが無い回答に、いちゃもん訴訟の本場アメリカのすばらしさを見た気がする。
言っておくけど、抗議の行動をしたのは『おたく』ではなくて、反応を見て楽しむ祭り好きなちゃねらーだよ。
好きと嫌いは遠くて隣なのです。本物のオタは、貶されたり蔑まれたりすると、自分の存在が社会に認められてるのだと(許されてるということではない)思って喜ぶ性質があります。多くはずっとそういう扱いを受けてきたために、そういう風に調教されてるのですから。逆に、むやみに興味を持たれたりオタであることを理由に好感を持たれたりすると居心地悪くてしょうがない。


ブログ:オタク「きもい」の表現で企業謝罪
 ホットドックチェーンの「ネイサンズフランチャイジーオブジャパン」のアルバイトが自分のブログで、コミックマーケットコミケ)の様子を「きもい」(気持ち悪い)などと表現したとして、ネット界に騒動が起きている。同社はホームページで「きわめて遺憾である」と謝罪した。手軽なツールとして急速に普及しているブログだが、使い方に注意しなければ問題が起きることも浮き彫りにした。
(中略)
 「電車男」のヒットなどでオタクに対する印象が変わってきている側面があるとはいえ、「きんもーっ☆」との見方を持つ人も依然おり、それは見方の問題。しかし、不特定多数の人が見るネットで安易に表現することは、他人にたいする中傷にもつながりかねず、軽率な行為といえる。企業側にとっても社員やアルバイトがブログで書いた一言によって打撃を受ける危険性を示したともいえる。
まさか新聞メディアでも取り上げられるとは思ってもみなかった。どちらの記事も、おたくがどうという話よりも、ネットという他人の目に付く場所で発言することの意義という部分が肝。