牙 #18 消えない祈り

叫びが呼びおこしたスピリット、それは民を見守る神という存在。それは誰の制御も受けない、だから見守るだけで居て欲しかった存在。
ジーモットとカフブフーに分けられていた強力なスピリット。これを一つにまとめるために、カルブフーが抱えるスピリットを呼び覚ますために戦いをしかけたヒュー。手に入れられれば後はどうなってもかまわないと、エルメイダが好き勝手に後始末。
ヒューを見つけて自らの復讐を果たそうと飛び出すレベッカと、体をはって止める族長。子供のころ、虐げられし民と蔑まれる中、自分たちに興味を持って接してくれたレベッカと、両者は共にある存在だと語ってくれた王。たとえそれが復讐のためであったとしても、レベッカに恩を返したくて助け、協力した。今、国を失い、カルブフーもなくなり、縛るものはもう無いのだと語る。族長の言葉に、過去に捕らわれて生きるのではなく、自分のために生きなければと目を覚ましたレベッカ。王の娘、反乱軍のリーダー、そうした役目を果たせずとも、一人の人間として生きる道があるのだと。
ああ、カルブフーの人たちがどうして卵を守っていたのかやっと分かった。人間じゃないから胎生じゃなく卵生だったのか。お肌ぷにっとしたレベッカが「自分と違う」と言ったことでやっと分かった。