本のシュリンクは嬉しくもあり辛くもあり

http://d.hatena.ne.jp/mayoneez/20071216/p1
元ネタはhttp://d.hatena.ne.jp/nadegata/20071213/1197583296でまとめ。


でちょっと思い出す地元の話。
シュリンクが広まり始めた80年代、それに抵抗していた書店があった。
子供は欲しい本を買えるわけではない。売ること以上に、子供に漫画を読んでもらうことが大事なのだと言っていた。店の外に面した本棚に漫画を並べ、漫画を読むためにたくさんの子供が集まる店だった。
だけどその方針もいつまでもは続かず、店が大きくなったこともあって80年代中盤にはシュリンクをかけるようになってしまったのだが。
他の地域と比べても古本屋も多くて、漫画の入手に困らない地域であった。小さい駅に大きな商店街、本屋は5店舗、古本屋も4店舗あったか。この状態は今になっても大きくは変わってない。書店のやっていたことが本を読むという習慣につながったかどうかはともかく、本の流通量自体が多い地域のはず。


新宿にKIRARAという店がかつてあった。試し読み用の本を置いてあるということで非常に重宝した店である。それもエロ漫画が。
この店がきっかけとなってか、それまでシュリンク一辺倒だった店も試し読み用の本を置くようになった。これが入荷して1週もすれば手垢で真っ黒である。
ふと回想してみると、新宿は立ち読みの出来る店が割と最近まで結構残っていたな。ルミネにあった店(ABCだったっけ)とか、ペペにあった店(書原)とか。


そういえばとらのあなは本文の見本コピーを本の裏に貼り付けてあったりしますな。同人誌だけど。
裏表紙部分に本文の縮小コピーを入れ込んだ状態でシュリンクしておけばいいのかしら。店でコピーするのは問題があるから、それを出版社側でやってくれれば。
でもそれは読む習慣にはつながらないね。


で、マニアも度が進むと、新刊以外で通販を使うことは出来なくなるのですよ。削られた本が来たら悲しいですから。
といいながら、自分で確認して書店で買ったはずの本が削られたものだったことに気づいて愕然としたり。
子供のころは、漫画本というのは投げられたり踏まれたり、乱暴に扱われて傷み、しまいにはカバーも無くなって、それでも『大切』に繰り返し読むものだったのだけどな。