狼と香辛料II (最終回) 狼ととめどなき涙

ロレンスが望むなら、狼の姿で破壊してみせる。すべてを投げ、絶望し、そう願うなら、ホロは応える。
でも、ロレンスはそんなことは考えない。ホロが姿を晒せば、もう後がない。今の暮らしを続けることはできない。
ただ、好きだから一緒にいたいのだと、願うばかり。だからホロと一緒にいるために犠牲を払う。エーブは命をかけて金を手に入れた。その執念に負け認め、自分を振り返り、ロレンスは自らの求めるものを追いかける。
今度は正真正銘、ごまかすこともなく伝える。ホロのことが好きだ。好きだからどこまでも付き合う、一緒に生きる。
ロレンスに惚れたなんて認めない。ただ他にない、たったひとりのパートナーなのだとホロは言い張る。ロレンスの主張を受け入れ、手を取り再び旅に出る。