夏目友人帳 参 蔵にひそむもの

人の一生は短く、いずれは別れがやってくる。あやかしたちが多軌の前に出ることを拒んだのは、いずれ別れる日が来るから。どれだけ近くに寄っても、置いてけぼりにされるから。
祖父に会いに着ていた妖たちは、そのことを祖父に付き合って知っている。だから会ってくれないのだと多軌は考えた。