ジェネジャン

ああゆう番組だから、真面目な討論をしようなどと思ってはいけないのだが。討論番組じゃなくて、討論というスタイルをとりいれたバラエティ番組です。なので、わかりやすいもの、今の韓国と市民がテーマだったから、歴史よりも現在進行形で楽しめるもの、パクリ商品を出したほうが反応は良かったろうな。アトムとかさ。そりゃ、『植民地』とか『弾圧』とか『強制連行』とか『慰安婦』とか、分かりやすい言葉の困ったネタを解消したいのは分かるが。テレビメディアでは視覚へ訴え、文字媒体では歴史を訴える方が正当かと思われます。なんにしても、なかなか公共の場で示されない資料を少ないながらも出すことができたことは良かったと思います。
朝鮮人が併合を望んだのか」という質問に答えられなかったのは残念なこと。併合の前年、東学党の流れを汲み知識人から農民まで百万の会員を誇った一進会が韓日合邦を提案しているのだ。とはいえ、これは日本からも韓国からも反対され、内容も歴史も後の併合には繋がらないのだが。自分でも、言われてさくっと反論として出てこない程度のものだし、合併じゃなく、連邦化を図る合邦なんだけど。
朝鮮開国から大韓帝国建国、韓国併合へ到るあたりの歴史は日本にとっても誇れるような内容ばかりじゃなく、どろどろぐちゃぐちゃしたものなので、議論をするのは辛いものがある。ちょっとでも日本に不利な内容があれば「それみたことか、悪いのは日本じゃないか」と言われそうで全肯定に走りざるを得ない。せめて議論する相手が冷静な対応の出来る人であればいいのだが。
興味をもってこれから知ろうとする人へ。できれば、日本を悪として捉えるような朝鮮・在日視点から書かれたもの、日本を擁護するような日本視点から書かれたもの、両方に目を通すようにしてください。日本視点のものは量的にやや少ないですが概論・全体論的な書き方が主で読むのは楽で内容がつかみやすく、朝鮮・在日視点のものは量が多いが個々人の感情的な表現、主観的なものが中心となり事実や全体をつかみにくく、どっちかに偏らず触れていけば総体として中庸的なところに落ち着けると思います。なんにしても、一方の主張だけを見たりすることだけは避けるべきです。また、同時代に他の場所でどんなことが起こっていたかに目を向ける必要もあります。楽ではないが、時間があれば知識と理解は広がります。