ファンタジックチルドレン #26(最終回)

ゾーン。星の海が打ち寄せる砂浜。トーマはセスの姿になり、ソランを殺したことをティナに告白する。ティナに謝りたかった、そのためにティアを追って転生しつづけてきた。
好きだったティナとソランとの仲を許す、そんな優しいセスだからこそ、自分の過ちを悔い、償おうと思うわけで。ティナがゾーンに飲み込まれないよう、自分にひきつけ、ティナに戻って生きろと言う。
そんな、自分の身を捨てようとしているセスに、その罪は忘れ、トーマとして生きて欲しいと、セス・トーマを救いたくて走り出すティナ。ティナの呼びかけに、ティナではなくヘルガと呼び、トーマとして生きる決心をするセス。
転生装置をデュマが破壊し、ギリシアへ船が帰る。地球に残る者、帰る者。もうすぐ12歳を迎えて、地球に残ると決めたヘルガもトーマも、ギリシアで前世の記憶は失う。島へ帰ったときはまだ白髪のままだったが、やがて記憶を失って黒髪に戻り、それぞれの人生を歩き始める。
セスが最後にティナに告げる。自分にできたのだから、きっと、ソランはティナに会いに来る。
十年がたち、孤児の面倒をみて過ごすヘルガのもとに偶然訪れる青年。もうギリシアでの記憶もないが、読めるギリシアの文字。ソランが機械の腕に刻んだティナの名前が、転生しても腕に残り、はっきりとした記憶ははなくとも想いは残っていた。再び出会う二人の、これが本当のはじまり。