仮面ライダー響鬼 #48(最終回) 明日なる夢

戦いの盛り上がりをすっとばしていきなり1年後。医学部志望で成績はクラストップの明日夢、普通に学校生活を送るあきら、弟子生活を続ける桐矢。
明日夢は病院でバイトして、ヒビキさんとは会わない生活。桐矢の成長は著しく、最速で鬼になれるかもしれないとヒビキは語る。
明日夢のためを思って明日夢を突き放したのだから、明日夢が自分の道を見つけて歩んでいるならば、当人にとってとても大切な時間を過ごしている、だから会えなくてもいいと言う。でもまったく会えない、自分になにも語ってくれない明日夢を気にする元師匠。
崖に落ちた少年を助けようとして、弱気になった明日夢は電話で助けを求めようとする。でも遠慮と意地から助けてと言えず、電話を受けた桐矢は危険を感じ助けにかけるつける。
持田がさらわたと聞き、桐矢が走る。一緒にいた明日夢も走る。来るなといいつつ、無理には明日夢を止めない桐矢
傷ついて倒れた桐矢を担いで逃げる明日夢。鬼になることをあきらめたとはいえ、明日夢とて鍛えることをやめたわけじゃない。自分はもっと鍛えている、ライバル心と自分も成長しているのだと、明日夢の前で変身してみせる桐矢。
捕らわれた持田は水槽の中に入れられ、蟲が入れられ。なんてマニアックでウハウハな構図だ。この映像だけで全てが許せる気がする。助け出した持田の前で取り乱す、医者を目指しているという姿とはまた違う明日夢。いちおう持田が本命でってことかな。
体に変調のきた謎の男、こいつもまた、童子たちと同じく餌を与えられて生きてる何者かの手下だった。オロチを倒しても、これからも魔化魍は作り出されつづけ、幾幾と続いた戦いが終わることは無く、魔化魍と鬼の戦いは続いていく。魔化魍が生み出される理由や原因の追求はなく、鬼・仮面ライダーとしての戦いには結末をつけず、物語は続いてゆく。
思いっきり投げたと言えるが、ふと振り返って考えれば、これは鬼ではない明日夢の物語であって、明日夢が鬼になることを拒絶した時点で鬼の戦いという物語は物語本編から外れることになるのだな。
視聴者が仮面ライダーに憧れ、仮面ライダーになる夢を抱いて成長する。でも、仮面ライダーに憧れた者が皆用意された未来の『仮面ライダー』になるわけではなく、自分の道を見つけ出して歩き出す、そんなひとりひとりの物語。