ななついろ★ドロップス #9 かなしみ色はサンドベージュ

幸せな心が力になる。まだまだ伸びるすももの魔法。
星のしずくが揃えば、ユキちゃんはいなくなる。そのために星のしずくを集めているのだから仕方ないが、せっかく仲良くなったのに、別れないといけないのは寂しいとすももは言う。
付き合っているのだから、みんなの前で、一生懸命ハルと呼ぶ。そりゃもう、周りは大喜び。すももがやるならば石蕗もやらなければとはやしたて大騒ぎ。
ただ親から継いだ才能だけで強い魔法が使える。対抗心はノナの心に黒く広がり、勝つためにより強い魔法を求めて本を漁る
学校に出てこないノナを気遣うすももはお見舞いに。
すべての原因、石蕗が人形になるのはアーサー松田のせいと判明し、松田は進んで全裸で土下座謝罪。人形になったことはけっして悪いことばかりではなかったからと、石蕗は咎めない。
今ここにすももがいるならと、勝負をつけるため、自らの集めた星のしずくを放ち、これを取り合って競う。石蕗には明かしてはならないものだからと、石蕗を撫子に任せて逃がし、戦いを受けるすもも。
人より努力した者こそが勝って力を得るべき。だからすももが強いなどとは認めない。信じているものが正しいのだと証明するために戦う。誰よりも努力をした自分が勝たなければならないと。
自分のためではく、自分を頼ってきた大切な友達のユキちゃんのために勝たなければならないのだという思い。ノナの魔法をうちやぶり、ノナよりも強い力で星のしずくを吸い寄せる。
立て続けに強い魔法を使ったことで暴走を始めてしまうノナのレードル。
星のしずくを集めるすももを見てきた自分だからこそできることがあると、撫子の制止を振り切って飛び出す石蕗。ユキちゃんの正体がすももにばれれば、人間に戻ることは出来なくなる。喋ることも考えることもできないただの人形になってしまう。でも自分のために気を張って頑張っているすももの力になって、助けることがすべてに優先する。
手を添えて力の使い方をアドバイス、出来ると信じればできる、魔法は使える。姿は石蕗でも、呼びかける声はユキちゃんと何も変わらない。魔法を使うすももの隣りにずっといたのはユキちゃんであり石蕗でもある。今まで石蕗でいるときは呼べなかった名前、すももと呼んで石蕗は応援する。
魔法を出しつづけるレードルも、魔力の源、ノナから離せば止まる。一人では耐えられない苦しみでも、撫子と、三人で協力すれば耐えられる。
いつも応援してくれたユキちゃんが大好きな石蕗、それはむしろすももにとっては嬉しいこと。でも、夕暮れとともに、石蕗でいられる時間は終わる。