狼と香辛料II 狼と埋まらない溝

ホロが抱えているという借金を引き受け、修道女ホロに結婚の申し込みをする。アマーティーはこの短い時間でどう調べたのか、ホロはどこかの教会に属しているものではなく、旅の都合で名乗っているだけにすぎず、けして結婚のできない修道女なのではないのだと主張する。すなわち、借金を肩代わりして後見人となっているロレンスの許可があれば結婚も可能なはずだと答えを迫る。
アマーティが突きつけた大金の契約書。その金額を集めて愛を証明して見せるという。
金を持ってくるなら、その契約には従う。だが、アマーティを受け入れるかどうかの選択はホロ自身がすることで契約とは別のもの。
多くの人が見守る中、逃げることもごまかすことも許されない。断ることは可能だが、同じ商人として、相手に恥をかかせたくもない。そして、勝算もある。ホロが目的をもった旅を降りるなどという事はありえない。